2018年 07月 10日
昨日納品したA0版ポスター収納抽斗。 注文いただいた某メーカーデザイン室の方々にも喜んでいただき、すぐにきれいな写真を撮って送っていただきました。 抽斗は以前これより大きなL1800×D900×H700の特大サイズ一本ものを作ったことがありますが、その時は表裏で36杯抽斗でしたので、 それぞれの箱は小さく、数が多いだけだったので、作る困難さは、一杯の幅が1300、奥行きが900にもなるこちらの方がよほど大変でした。 内側は狂いが出ないようにきちんとフラッシュ構造で、外側はほぼウォルナットの無垢材という二重構造、総重量も相当なもので、 一人では車にどうしても積みきれずに、近くに工房がある須藤君に電話して来てもらい、手を借りました。 抽斗のソフトクローズも、一括施錠のオールロックキーもスムーズに作動し、緻密に気を付けて作った甲斐あって上手く行きましたが、 オールロックキーも、抽斗5杯だけでこの大きさも初めて手掛けるもので、時間をかけて作った試作品の趣です。 同じものをと依頼される方がもしいらっしゃって、今度はちゃんと利益が出るように作らせていただけたら、 今回の苦労も報われるかなというところです。 #
by kobo-tan
| 2018-07-10 22:38
2018年 05月 03日
Oさんからのもうひとつの注文は自転車を壁にかけてつるしておくためのボックス。 海外のDIY系サイトから見つけたこういうもの。 そこに箱を差し込んで、上下からジョイントコネクターボルトをねじ込んでしっかりと固定します。
#
by kobo-tan
| 2018-05-03 20:43
| 製作例
2018年 05月 03日
いつもにも増していいものを作らなきゃととりかかったものでした。 しかも、900mm角の接ぎ板を丸くして、等間隔の位置に4本の脚が付くので、 天板に反りが出るととたんに脚のガタツキが生まれます。それで板接ぎをして丸くしてから、 前項でも書いたように、かなり時間をかけて、カンナで削って平(たいら)を出して、 もうこれでいいだろうというところで、脚金物の加工をし、天板表面には4回、脚には2回、 オスモオイルの拭き上げ仕上げを施しました。 しかし、もうひとつの注文いただいていた「自転車壁掛けボックス」を作っている間に、 天板にまた若干の反りが出てきました。 反りは主に木目方向ではなく、板の幅方向、接いだ方向に出ます。 木目方向の直角、円の中心を通って、接いだ方向へ1m定規を載せると、 円の両方の端が、正確に測ると、2.3mmのすき間が出ていた。 すなわち、幅方向で見ると、丸テーブルのセンターが、2.3mm上の方へ出っ張る状態の反りが出ていて、 台の上に置いて上面だけ空気に触れさせて乾燥する状態で数日置くなどいろいろ試みましたが、 何をしても、その状態でとりあえずは安定しているようでほとんど変わりません。 最初に、脚の位置を天板のどこに加工していたかと言うと、 はじめにいただいた図面で、脚がこの向きと配置になっていたので、 それについて検討を加えることなく、この位置に決めてしまったのですが、 考えて見るとこれは、もし反りが出た場合に最もその影響を受けてしまう位置でした。 カンナでほぼ平らを出したから大丈夫という予断もあったと思いますが、いささか迂闊でありました。 2mm程度の反りはテーブルとしての使用にはほとんど支障はなく、目で見ても、真横からよほど矯めつ眇めつ眺めなければわからない程度の反りですが、 4本の脚の間に2.3mmの高さの差があれば、当然ガタツキが出ます。もし、脚が3本なら、絶対にガタツキは出ないのですが。 余談ですが、これ、中2か中3の数学でやりましたね。2点を結ぶと線分となり(2次元)、3点を結ぶとただひとつの平面が決まる(3次元)。 逆に言うと、3っつの点(3本脚)は常にひとつの平面上(床の上)にあるということ。これが4っつの点(4本脚)となると、 最後の4点目が確実に他の三点が作る平面上にあるようにしてあげないと、ガタツキが出るというわけです。 図中の2本の棒のようなものは特注で作ってもらった反り止め金物を付ける位置です。 この反り止めも、前回、クルミの無垢の扉の反り止め用に考えたものと同じものを発注したのですが、 扉の厚みは20mmで、今回の天板はクルミよりも硬くて重いビーチ(ブナ)材の33mm厚。その反りを補正するには、 もっと分厚くて、L型でなくU型の金物にする必要があったようです。 このガタツキを解消するために、まあいろいろ考えたのですが、いちばんいい方法は、やはり脚の位置を変えることでした。 これが、長方形のダイニングテーブルだと通常の脚の位置です。 この位置なら、多少の反りが出ても、反りが収まってきても、その影響は4本の脚に等分に波及しますから、 最も脚の高低差が出にくい配置です。また、私がテーブルを製作する際には、テーブルの脚裏に、キズ防止のための2mm厚のフエルトを貼ることにしているので、 長期間のうちにテーブルの状態にまた変化が出て脚の高さにたとえば0.5mm程度の差が出ても、このフエルトの部分で吸収してガタツキを防いでくれます。 接地面のフエルトが、床にキズがつくことを防ぎ、また、床と脚裏との間に適度の滑りを与えることで、 テーブルを移動する際に天板と脚の接合部が傷むことを防ぎます。 ようやく完成。 #
by kobo-tan
| 2018-05-03 20:11
| 製作過程
2018年 04月 12日
900φの丸テーブルを作ります。 材はビーチ(ブナ)材。オイルフィニッシュ仕上げ。 今回は幕板なしで、レッグジョイントという金物で天板に直接脚を接着します。 それを、ルーターを使って丸く形を作るわけですが、このサイズで直に脚をつけるので、天板の反りを極力なくさなければ、 脚が垂直にならなかったり、ガタが出たりする。なので、この、丸くする加工の前の段階で、板接ぎ後数日放置して、天板としての反りを、 なるべく出させた後、1m定規を当てて平らの状態を見ながら、手鉋(かんな)で削り、補正しながら平らを出してゆく作業をやっています。 そして、ほぼこれでよし、となった時点で丸く加工します。 2段階の円の彫り込み。 今度は脚側の加工です。 脚の天板にくっつく断面の部分に、9φの垂直の穴を空けなければならないのですが、 脚のような長い材の小口に垂直穴を空ける機械を持っていないので、 正確に垂直穴を空けるためのガイド冶具を作りました。 天板側の金物にこの向きで差し込みます。 脚はがっちり天板に固定されました。
#
by kobo-tan
| 2018-04-12 11:36
| 製作過程
2017年 08月 22日
鎌倉S邸の巨大キッチンカウンタートップ。 ステンレスのハカタ産業さんと赤帽の中野さんの予定がやっと合い、 ステンレスと木下地を合体。 ハカタさんのステンレスも、私が作った木下地も、設計の森さんの図面に従って作ってはいるものの、 合わせるまでは、ピッタリ合うかどうかひやひや…… でもピッタリ合っていた。よかった。 今回2600mm四方のコの字型という大きさとともに、解放部分のエッジが「シカル曲げ」という、 7mmの厚みで2段折りになっているので、その薄いエッジ部分を支えるために、 下地の上側は5.5mm合板を、2mmのクリアランスを見て19mm出っぱらかした。 要するにかなり寸法的にシビアな代物だったので、そのエッジが2mmのすき間で、 ピッタリはまっていたのでほっとした。 さあ次は鎌倉長谷の現場搬入、しかも2階だ。 #
by kobo-tan
| 2017-08-22 16:09
| 製作過程
|
アバウト
カレンダー
最新の記事
カテゴリ
以前の記事
2018年 07月 2018年 05月 2018年 04月 2017年 08月 2016年 04月 2015年 12月 2015年 10月 2015年 08月 2015年 06月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 フォロー中のブログ
その他のジャンル
外部リンク
記事ランキング
画像一覧
|
ファン申請 |
||