2010年 06月 15日
今回は、雪見障子。 もともと森さんの図面はすっきりと美しい吉村障子風の障子で、こんな粋狂なものの指定はなかったのですが、 この風雅な名を持つ障子をぜひともウチにつくりたくてトライしてみたのです。 ちなみに吉村障子とは、 建築家、吉村順三氏の考案した桟と組子の見付け巾が同寸の、組子で囲まれたヒトコマが比較的大きな障子で、面としての規則性が際立ち、和とか洋とかをこえてとても美しいものです。 ここでは、大そとの桟の見付けが18mm、引き違いの重なる桟が15mm、組子が12mm。 桟の見込み(奥行き)は30mmありますが、高さが2mあるのでとても華奢。 これをさらに雪見障子にできるのかどうか。 ふつう雪見障子は上げ下げするところの外側にガラスがはまっていますが、 ウチの場合すぐそとにサッシがあるのでそれは省きました。 (右の写真は雪見ではないタイプ。となりの書庫の障子) それでも30mmのなかにミゾを突いて、776mm×994mmの子障子を上げ下げしなければならないので、結構細かい細工と工夫が要ります。 その一例。 ホゾ組みするには細すぎたのでこんなことを・・・ 上げ下げするほうがどうしてその位置で止まるかというと、 ミゾの中に専用の小さなバネが仕込んであるのです。 で、 この障子、かなり重宝しています。 上げ下げはやはりおもしろみがありますし、 ちいさい子にやぶかれないために上げておくこともできました。 材はタモ柾。 無塗装です。
by kobo-tan
| 2010-06-15 12:30
| 森博さんとの仕事
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