2016年 04月 28日
壁などに固定されるものではなく、お店の空間の中に置かれて、前後左右上面すべてが見える什器を「島什器」と言ったりします。 壁にくっついていないキッチンをアイランドキッチンというのと同じ。 下面以外はすべて化粧面で、ビスなど見えてはいけないので、相応に手間がかかります。 これは、平塚美術館の中にあるパン屋さんの、商品を載せる什器です。 下にキャスターがついていて動かせます。 タモの突き板に、サンメントという什器でよく使う飾り面を嵌めこんでいく作りです。 このサンメントを額縁のように嵌めこんでいくのですが、45度の留め先のところに隙間があいてしまうとカッコ悪いので、 慎重に長さを切って行き、きつめに嵌る長さで止め、まず短い方を嵌めて、次に長い方を少したわませながら、 ギュっとはめ込むのがコツ。 しかし今回のは幅45mm、高さ21mmというけっこう大きなものだったので、接着をどうするかで手間取ってしまった。 大きくなると、切り口の小口面積が大きく、横の材との接触面が大きくなるので、きつめだとなかなか入りにくく、 ハネムーンボンドを使ったり、瞬間接着剤を点付けしたりしましたが、はじめに入れた材がすぐ固定されてよけいに後の材がはまりにくくなるので、 最後は普通の白ボンドを点付けしてぎゅっと嵌めてしばらく放置。これがいちばん早かった。 個別の条件に合った、最適の方法を見つけるのはむずかしいものです。 周囲ぐるぐる化粧なので、側面と背面との2か所の角は今回「ヒモを回す」というやりかたで納めました。 突き板が横目使いでもあり、無理して突き板同士の留め加工にすると、角先が極端に弱くなり、何か当たるとすぐ破損する。 かといって、下地のラワンが見えるのでペーパーで丸めることもできません。 こういうときは突き板と同じ厚みの、2.5mm角の細いタモ無垢材を瞬間接着剤で角に埋め込みます。 無垢材と突き板が完全にツラになるまで調えてから、無垢材の角を1.5~2アールくらいに面取りします。 天板のすべての角も、1.5アールくらいに面を取って、ぶつかっても危なくなく、どこを触っても手に馴染みのあるような仕上げをして完成です。
by kobo-tan
| 2016-04-28 19:57
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