つくりものがたり

kobotan.exblog.jp
ブログトップ

<   2013年 04月 ( 14 )   > この月の画像一覧


2013年 04月 29日

Grapefruit moon




d0169209_22423341.jpg

昨夜は10時頃、大きなオレンジ色の月が民家の屋根の上あたりの低い位置にでていた。こういう月のことを英語で grapefruit moon というらしい。ぼくのリコーGRというカメラは広角単焦点なのでトリミングしてもこの大きさが精いっぱいだけど、じっさいはもっとずっと大きく感じる月である。 grapefruit moon はネットで調べるとたんに満月という意味でしか見つからなかったのだけど、ぼくは、満月というより、こんな、低い位置でおおきくオレンジ色に光っている月の時に使った方がしっくりするような気がする。満月はやはり full moon のほうが語感が合う。この言葉は、Tom Waits の1973年のデビュー盤の中の同名曲で知った。







月はもっとも身近な天体。もちろんわれわれ日本人とも昔からかかわりが深い。
月齢というのがあって、満月は月齢15日目の十五夜、望月(もちづき)という。太陽の日の入りとほぼ同時に出て、日の出とともに沈む。月の日周運動は太陽の日周運動とほぼ同じだが、ほぼ50分ずつ遅れてくるので、古語では、16日目の月を十六夜(いざよい)、17日目を立待月(たちまちづき)、18日目を居待月(いまちづき)、19日目を寝待月(ねまちづき)または臥待月(ふしまちづき)、という。二十日以降は一括して「二十日過ぎの月」というと昔古文の授業で習った記憶があるがどうだろう。


ネットの月齢カレンダーというので調べてみると、昨夜は17日目、立待月、たちまちの月だったことがわかる。低い位置の月がオレンジ色になるのは、朝焼けや夕焼けとおなじ原理で、空気の層を長くとおってきた光のうち、赤以外の光が拡散してしまうかららしい。満月の次の日は、まだ月の出を立って待てる。次の日はまた50分遅れるので、坐って待つか。その次はもう寝て待つか。そんなことを考えてた昔の人々がぼくらの祖先である。
[PR]

by kobo-tan | 2013-04-29 12:43 | つぶやき | Comments(0)
2013年 04月 29日

オレフィン素材の食器棚


ここんとこオレフィンづいているけど、今度はグレーのオレフィンシート貼りベニヤを使った食器棚。
抽斗収納の下台の上に開き扉の棚が付いたかなり大きい壁面収納です。
ここでなんといっても大変なのは、アクリルを透かして中が見える框扉(かまちとびら)の細工です。

d0169209_143513.jpg


無垢材を使ってホゾ加工でやるより、こちらの方がよほど手間がかかります。
芯に使うラワンランバーを溝加工、欠きとり加工し、上桟、下残で横延ばしに使い、その上に貼る化粧ポリは、縦伸ばしにして、ボンドで互い違いに貼ることで強度を持たせるやり方です。

d0169209_2115248.jpg


上下はけんどんにしてアクリルを差し込むので、押し縁を使うのは左右の縦残のみです。

d0169209_2143689.jpg


d0169209_215662.jpg


この細いところに全部テープを貼ってゆくのがとても面倒。

d0169209_2181183.jpg


今回の扉は、プッシュオープンタイプ。

d0169209_2192668.jpg

d0169209_2194954.jpg


上部はひとまず完成。

d0169209_233312.jpg
d0169209_235293.jpg


下台の抽斗の今回のポイントは、カワジュンの長い引き手金物。前板と中箱がきちんと接着できるようにするため、後ろ側に2mmの欠きこみをつくります。

d0169209_118287.jpg


こんなふうに、内箱とぴったりくっつけるために。

d0169209_1111684.jpg

d0169209_11113636.jpg


前板の取り付けは、ちゃんと本体の水平レベルを合わせてから行います。でないと歪んで付けてしまうので。

d0169209_11135667.jpg


下段と上段から攻めてゆき、均等な間隔に並ぶように注意して・・・

d0169209_11153419.jpg


やっと完成です。 取り付けだけで、半日以上かかりました。 雇われている身だったら、もたもたしてんじゃない!って怒鳴られるとこですが、ここは大事なとこですので雑にすっとばしてやるわけにいかないのです。仕上げをおろそかにすればまちがいなく家具の価値は下がります。

d0169209_11204035.jpg

d0169209_11211738.jpg

[PR]

by kobo-tan | 2013-04-29 03:25 | 製作例 | Comments(0)
2013年 04月 29日

工房丹特製 無垢材スタンド



友人の建築士、鎌倉の森さんが東京で営業(宣伝告知と建築相談)するということで、その宣伝パネルを立てる無垢材スタンドを、ちょちょっとつくりました。

d0169209_040496.jpg


写真は照明の具合で色の感じがすこしつかみづらいですけど、さてどれがどれかわかるかなあ?

   ウォールナット  メープル  紀州スギ  ベイマツ  アフリカンマホガニー  ナラ

の、6種類です。


d0169209_049318.jpg


d0169209_0504699.jpg


d0169209_0501446.jpg


こうやって、使います。
[PR]

by kobo-tan | 2013-04-29 00:52 | minimal thing | Comments(0)
2013年 04月 28日

それはいつでもあったんだよ




     それはいつでも あったんだよ
     失くせないのが あったんだよ
     ときどき かくれてたんだよ
     でも  あったんだよ
     いつだって ころがってたんだよ

     
     山がある  川が見える
     君と住んでた 町がある
     ぼくは月に きみは星に
     きらりとポロリと 光って溢れてころがった

    
 
     それはいつでも あったんだよ
     失くせないのが あったんだよ
     こんなに泣いても わかるんだよ
     そう  あったんだよ  いつだって
     ころがってたんだよ

     それはいつでも あったんだよ
     失くせないのが あったんだよ
     ときどき かくれてたんだよ
     でも あったんだよ
     いつだって
     君は君らしく  
     ぼくはぼくのように
     強くなく 弱くもなく
     光って あふれて
     
     ・・・・・・


このビデオの下にコメントがあって、こんなこと書かれていた。

” なんやわからんけど、涙出てきた。 ごめんアホな娘でグレて家帰らんでごめn ”

これ聴いて、これ読んだら、なんか涙が止まらなくなって困りました。












[PR]

by kobo-tan | 2013-04-28 14:42 | 音楽 | Comments(0)
2013年 04月 26日

カリント工場の煙突の上に











映画を一本、見たような気がした。
[PR]

by kobo-tan | 2013-04-26 22:38 | 音楽 | Comments(0)
2013年 04月 23日

「誕生」と「二隻の舟」





d0169209_16331070.jpg
ここ数日手伝いに来てくれているツカサ君に、今朝、 「車の中で音楽聴いていて、急に泣きそうになることない?」って訊いてみたら、
「いや、それはないですね」という返事だった。「歳とると、涙腺が緩むのかねー、最近、よくあるんだよねー」
このところ、車のCDデッキに入ってるのは中島みゆきの「EAST ASIA」で、それは彼女の「誕生」という歌をまた聴きたくなったからなのだが、
その、込み上げそうになるところはそれではなく、最後から2曲目の「二隻の舟」の中に入っている。









おまえとわたしは たとえば二隻の舟
暗い海を渡ってゆく ひとつひとつの舟
・・・・・・・・

数あるみゆきさんの佳曲のなかでも「誕生」とともにとりわけすばらしいこの曲の中の
次のところに来ると、どうもいつも込み上げてきてしまうのだ。

敢えなく私が 波に砕ける日には
どこかでおまえの舟が かすかにきしむだろう
それだけのことで わたしは海をゆけるよ
たとえ・・・・・

もしもその時には、おまえの舟は見えないけれど、きっとどこかにいて、かすかにきしむのだ。
それを信じることで、わたしはこの海をゆける。 生きてゆける。

ここで、泣きそうになる。





それは、「誕生」もまたしかり。
[PR]

by kobo-tan | 2013-04-23 23:35 | 音楽 | Comments(5)
2013年 04月 21日

オレフィン素材のカウンター下収納



しかし、寒い!
4月も後半だッちゅうのに、工場の気温は8.9° 切れていた灯油を買いに走って、きのうからまたストーブを焚き、
コンクリの床も寒々しく、冬に逆戻り。 外は冷たい雨。 だんだんと春の体になっていたのに、これはこたえます。
しょうがないので、こちらも今朝はGパンの下にまたタイツを履いて完全防寒。 どなたさまも、お風邪など召しませぬように。


きのうやっと仕上がったオレフィン合板とオレフィンテープ仕上げのカウンター下収納。
奥行きは薄いけれど、けっこう大きめ。
右側、左上、左下の奥行きがそれぞれ違うので、三つにわけてつくって、合体。

d0169209_10301350.jpg


d0169209_10304235.jpg


引戸にアクリル板を仕込んで完成。

d0169209_10325722.jpg


d0169209_10332878.jpg


d0169209_10362248.jpg


オレフィン素材は、小口テープと合板面の角の面をきれいに出すのがとても難しい。
ペーパーで面を取り過ぎると白い下地が出て安っぽくなるので、補修ペンなどで修正する。

d0169209_10394528.jpg


ちょっとわかりにくいけど、アクリルの向う側、左右の押さえ縁は、色の似ているマホガニーの端材を利用。
普段は見えないし、裏側にアクセント。 
細棒に2面、テープを貼るのも大変なので、目立たないところにちょっとした工夫。
[PR]

by kobo-tan | 2013-04-21 10:52 | 製作例 | Comments(0)
2013年 04月 19日

タモ突板のレジカウンター



カフェテーブルといっしょにやったレジカウンター。
これはとっても手間がかかった。
仕上げはタモ突板、小口タモ無垢2mm貼り付け、下収納内部黒ポリ、配線穴加工等穴あけ多数あり。


d0169209_958227.jpg


インセットなので、側板内側は貼り分けが必要。 黒ポリはフィルムはがさなきゃならないし、見にくいし、たいへん。

d0169209_1004931.jpg


正面はW1300超あるので、タモ突板をセンターでジョイント。

d0169209_105269.jpg


幅広のタモテープがなかったので、配線孔内側も2mmの無垢貼り。

d0169209_1075386.jpg


ピン角は45°カット仕上げ。

d0169209_109471.jpg


抽斗(内箱も黒ポリ!)と扉を仕込んで、やっと完成。 
600×1350×1000と小さいのに、いろんな加工が多くとっても効率の悪い代物。つくり手泣かせの一品。

d0169209_10152029.jpg


d0169209_10162351.jpg


d0169209_1016519.jpg


d0169209_10171616.jpg


d0169209_10173495.jpg

[PR]

by kobo-tan | 2013-04-19 10:37 | 製作例 | Comments(0)
2013年 04月 18日

「ありふれた奇跡」のこと






山田太一が脚本を書いて2009年1月から放送されたドラマ「ありふれた奇跡」はこんなふうにして始まる。
山田さんが12年ぶりに書いた(この前は「ふぞろいの林檎たちⅣ」)久々の連続ものということで、スタッフ・キャストの意気込みも並々ならぬものがあり、
このオープニングシーンも力のこもった素晴らしいものだった。
駅のホームで、自殺しようとしている中年男陣内孝則に気付いた仲間由紀恵と加瀬亮がとっさに彼に飛びかかって自殺を止めるところからこのふたりをめぐる物語がはじまる。

ぼくはこのドラマを4年前に毎週集中して見て、その時に録画したDVDを1話から最終話まですべて保存してあるのだが、
今年に入ってなぜかよく思い出し、ネットで検索した時に、なんとデーリーモーションの動画で全11話をすべて見ることができることを知った。
それでしばらく前から、仕事を仕舞って思い出したときに、工場のパソコンの前に坐って、初回から1話ずつ順々に見るようになった。
かつての自分の過ちで子供のできない体になってしまった女性と、一度は人生の生存競争に負けたことのある実直な左官職人の、それぞれの家族を巻き込んだ恋の物語。

そしてとうとう昨日の深夜、最終回を見てしまった。
よかった。
さまざまな問題を乗り越えて最終的にはふたりは結婚するということになるのだけど、
最後に両方の家族が一堂に会してお茶の席を持つというところがあり、
そこで、家族の中で最後まで、子供のできない女性との結婚は認められないと強情を張っていた、左官職人の方の祖父の井川比佐志のスピーチがとてもよかった。
あの引きこもりだった翔太(加瀬)が変わった。お祖父ちゃんは用心のしすぎだ、そんなに用心ばっかりしてたらいつまでたっても独りじゃないか、なんて堂々とものを言うようになった。
それは加奈さん(仲間)のおかげだ、と言って自分も応援するという。 実に名演説、名台詞。それを聴き終わって、静かに加奈は泣く。この泣き顔が美しかった。
加奈と翔太の出会ってからのすべてのドラマが、この場面に着地したという感じ。また4年経ったら、このシーンを見るために1話から見直すのかもしれない。


「ありふれた奇跡」 第一話


デイリーモーションの動画をそのまま貼り付けることができないので、リンクしておきます。



追記)
今またこの動画を見ていて、
この時この場所に、この二人がいた、っていうこと自体が奇跡だよな、と思う。
いろんな問題を乗り越えて、お互いに愛し合って、結婚することになる二人は、
最初はこんなふうに、ただ摺れ違うんだ。
確率という言葉を使うのもばかばかしいくらいそれは、何億分の一、何兆分の一の確率であることか。
ここまで思い至った時ひとは、神の采配という以外にそれを言い表すことができないんだろう。



「悲しいことには、きっと、いいことがついてくる」
[PR]

by kobo-tan | 2013-04-18 18:06 | 映画・ドラマ | Comments(0)
2013年 04月 16日

フローリング材のカフェテーブル


図書館みたいな本棚の前にやったカフェテーブルとレジカウンター。

テーブルは、表面材にナラのフローリング材を使い、小口を10mmのナラ無垢材で巻くというパターン。
四角のものが7台に丸テーブルが1台で、四角のものは定石通り外枠のナラを留めにして巻いてゆくんだけど、
丸のものが、これは手間がかかる。

d0169209_13251221.jpg


出来てしまえば何の変哲もないけれど、曲木やるわけじゃなし、どうやって無垢の木を丸に巻く?

① 円周の半分くらいの長さのナラの無垢を2mmに削ったものを8本つくって、
② 1本を半周巻いてくっつけ(接着はすべてハネムーンボンド)、残りの半周に材を当ててピッタリになるように正確に長さを切り接着。
③ トリマーではみ出た部分を削り落し、上下とも盤面とツラに均す。
④ 2段目は1/4周ずらしたところからまた同様に1本巻いて、残りも貼り、トリマーで余分を落とす。
⑤ この要領で4段目までくりかえす。
⑥ トリマーで、上下とも3アールの丸面に加工。
⑦ すき間のあいたところに「コクソ」(ナラの無垢材の細かい粉を大和のりで固めのペースト状にしたもの)を詰めてゆき、乾いてからサンダーを当てて仕上げる。

こんだけのことをやるので、丸テーブルだけはそれだけで一日仕事になる。
積層のすじがなんとなくぼやけて一枚で巻かれているように見えれば成功。


d0169209_13462175.jpg

[PR]

by kobo-tan | 2013-04-16 13:52 | 製作例 | Comments(0)