2011年 09月 08日
この場合幕板がないので、吊り戸棚が天井にぴったり付くように、天板の端に4mmのほそいベニヤをつけておく。 扉もメラミンを貼り終え、本体もできた。明日は扉の吊り込み。耐震効果のあるレバーラッチを付ける。 吊り戸が完成したら、下収納の抽斗の仕込み。 昨日紹介した、「戦争が遺したもの」という本、amazonのレビューでぼくの読後感を1行で代弁してくれたものを見つけた。ナッツさんという方の2005年のレビューを採録させていただく。 ・・・読み終わったあと、涙が溢れてしまいました。自宅でよかったです。驚きと感動と涙を一度に味わえ、とにかく読後感が爽快です。日本の良心を見たようでこころが震え、世代の違う三人が出会った必然に感動しました。 なぜ戦後史の鼎談本で涙が溢れるのかというと、いま話を聞いておかなければ手遅れになってしまうという緊張感というか空気が、三人の間に常にながれているから。まさにこのときはニ度と来ないのである。 amazonには、上野千鶴子が邪魔という感想もあったが、ぼくはそう思わない。上野さんがいるからいいのだ。小熊が鶴見氏に話を聞きたいと思って、旧知の上野さんに相談し、上野さんの口利きで実現した経緯からも、居てもらわなければならない。上野さんのあとがきは感動的だった。 いまパラパラとめくっていて、赤線を引いてある鶴見氏のことばがあった。ぼくが引いた。どうせ自分の本だもの、うーんと唸ったことばにはかならず赤線かマーカーを引く。 鶴見さんのことばは、1960年6月15日、デモ隊が国会に突入して、樺美智子さんが亡くなった時のこと。 ・・・そのとき私は、もう気分からいって、ここで殺されても結構だ、と思っていた。あの戦争で死ななかったんだから、戦争のときなにも立ちあがれなかったんだから、ここで死んでもいい。自分が信じていない戦争で死んだらやりきれないけれど、安保の反対運動は自分の意志と一致しているんだから死んでもいいと思ったんだ・・・・ このことばは、この本全体が言わんとしていることを象徴している。 このことばを灯りとして、いまを照らし出してみたい。 ところで、この動画で「ガープの世界」を思い出した。
by kobo-tan
| 2011-09-08 23:59
| ものがたり
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