2013年 07月 31日
沈みゆく船、みたいなことを言うとたいていのひとは引いてしまうか、 暗いとか後ろ向きだとか言って批判されます。ということは、 それが僕らの社会の「社会意識」だということです。 そういうことはあまり考えたくない。いつも前向きでいたい。 目の前のことに集中して、がんばって、何かをつかめ。よけいなことは考えるな。 むしろそれがモラルだったりします。 なにしろ僕らは勤勉な民族ですから、その美徳は昔から今日までずうっと生きている。 そうやってやってきて、いま、僕らはかなり抜き差しならない問題に直面しています。 もう見て見ぬふりはできないところまできている。 僕らはこれまで何を得てきて、何を失くしてきたんだろう。というようなことをよく考えます。ぼくは後ろ向きな人間なので。 で、考えてもそう簡単にはそんなことわからないので、なにかを調べたくなったり、 本を買って読んだりする。それでまたいろんな疑問が出てきます。 答に意味があるというより、むしろ問いに意味があるのかもしれない。 一つだけ言えると思うことは、僕らはずうっと、がんばれば手に入るものに目がくらんで、 気付いてみたら、そう簡単に手放してはいけないものを、やすやすと手放してしまってきたんじゃないか。 これは強く思います。では、そう簡単に手放してはいけなかったものというのは何なのか。 それを考えることが、これから僕らがどうやっていけばいいのか、を考えるよすがになるんじゃないか。 下は、以前、Amazonで小津安二郎監督の映画「東京物語」を買って見たときに、なんかそんなようなことを考えて、 書いたレビューです。 久しぶりにこの映画を見てあらためて感じたことは、挨拶の映画だということ。 そう。小津には確信があったのです。 それはとても大切なことに思えます。
by kobo-tan
| 2013-07-31 10:34
| 社会
|
アバウト
カレンダー
最新の記事
カテゴリ
以前の記事
2018年 07月 2018年 05月 2018年 04月 2017年 08月 2016年 04月 2015年 12月 2015年 10月 2015年 08月 2015年 06月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 フォロー中のブログ
その他のジャンル
外部リンク
記事ランキング
画像一覧
|
ファン申請 |
||