つくりものがたり

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カテゴリ:製作過程( 119 )


2018年 05月 03日

レッグジョイント金物を使った丸テーブルの製作  2




この丸テーブルは、浜松在住の旧知の建築家、Oさんから初めて直接いただいた仕事でしたので、
いつもにも増していいものを作らなきゃととりかかったものでした。
しかも、900mm角の接ぎ板を丸くして、等間隔の位置に4本の脚が付くので、
天板に反りが出るととたんに脚のガタツキが生まれます。それで板接ぎをして丸くしてから、
前項でも書いたように、かなり時間をかけて、カンナで削って平(たいら)を出して、
もうこれでいいだろうというところで、脚金物の加工をし、天板表面には4回、脚には2回、
オスモオイルの拭き上げ仕上げを施しました。

しかし、もうひとつの注文いただいていた「自転車壁掛けボックス」を作っている間に、
天板にまた若干の反りが出てきました。
反りは主に木目方向ではなく、板の幅方向、接いだ方向に出ます。
木目方向の直角、円の中心を通って、接いだ方向へ1m定規を載せると、
円の両方の端が、正確に測ると、2.3mmのすき間が出ていた。
すなわち、幅方向で見ると、丸テーブルのセンターが、2.3mm上の方へ出っ張る状態の反りが出ていて、
台の上に置いて上面だけ空気に触れさせて乾燥する状態で数日置くなどいろいろ試みましたが、
何をしても、その状態でとりあえずは安定しているようでほとんど変わりません。

最初に、脚の位置を天板のどこに加工していたかと言うと、

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はじめにいただいた図面で、脚がこの向きと配置になっていたので、
それについて検討を加えることなく、この位置に決めてしまったのですが、
考えて見るとこれは、もし反りが出た場合に最もその影響を受けてしまう位置でした。
カンナでほぼ平らを出したから大丈夫という予断もあったと思いますが、いささか迂闊でありました。

2mm程度の反りはテーブルとしての使用にはほとんど支障はなく、目で見ても、真横からよほど矯めつ眇めつ眺めなければわからない程度の反りですが、
4本の脚の間に2.3mmの高さの差があれば、当然ガタツキが出ます。もし、脚が3本なら、絶対にガタツキは出ないのですが。
余談ですが、これ、中2か中3の数学でやりましたね。2点を結ぶと線分となり(2次元)、3点を結ぶとただひとつの平面が決まる(3次元)。
逆に言うと、3っつの点(3本脚)は常にひとつの平面上(床の上)にあるということ。これが4っつの点(4本脚)となると、
最後の4点目が確実に他の三点が作る平面上にあるようにしてあげないと、ガタツキが出るというわけです。

図中の2本の棒のようなものは特注で作ってもらった反り止め金物を付ける位置です。
この反り止めも、前回、クルミの無垢の扉の反り止め用に考えたものと同じものを発注したのですが、
扉の厚みは20mmで、今回の天板はクルミよりも硬くて重いビーチ(ブナ)材の33mm厚。その反りを補正するには、
もっと分厚くて、L型でなくU型の金物にする必要があったようです。

このガタツキを解消するために、まあいろいろ考えたのですが、いちばんいい方法は、やはり脚の位置を変えることでした。

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これが、長方形のダイニングテーブルだと通常の脚の位置です。
この位置なら、多少の反りが出ても、反りが収まってきても、その影響は4本の脚に等分に波及しますから、
最も脚の高低差が出にくい配置です。また、私がテーブルを製作する際には、テーブルの脚裏に、キズ防止のための2mm厚のフエルトを貼ることにしているので、
長期間のうちにテーブルの状態にまた変化が出て脚の高さにたとえば0.5mm程度の差が出ても、このフエルトの部分で吸収してガタツキを防いでくれます。


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新しい脚位置に、現時点で高低差がないようにするため、4つの位置の上に高さの等しい角材を交互に載せて、

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前の角材の上の稜線と後ろの角材の上の線がピタリと重なるように

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天板裏の位置を荒いペーパー等で擦って微妙な高さを調整。

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そして再度、脚金物を取り付ける加工。

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使わなくなった前の加工穴は、同じビーチ材で蓋を作り、
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きれいに埋めて、手でさわってもわからない程度に均して、再度オイルで拭きあげる。
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最後に裏面全面に再度オイルフィニッシュ。

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脚を付けて立ててみて、ガタツキがないことを確認します。

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接地面のフエルトが、床にキズがつくことを防ぎ、また、床と脚裏との間に適度の滑りを与えることで、
テーブルを移動する際に天板と脚の接合部が傷むことを防ぎます。

ようやく完成。

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by kobo-tan | 2018-05-03 20:11 | 製作過程 | Comments(0)
2018年 04月 12日

レッグジョイント金物を使った丸テーブルの製作





900φの丸テーブルを作ります。
材はビーチ(ブナ)材。オイルフィニッシュ仕上げ。
今回は幕板なしで、レッグジョイントという金物で天板に直接脚を接着します。

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まず、ブナ材を33mm厚に削って910×910の正方形の接ぎ板を作ります。
それを、ルーターを使って丸く形を作るわけですが、このサイズで直に脚をつけるので、天板の反りを極力なくさなければ、
脚が垂直にならなかったり、ガタが出たりする。なので、この、丸くする加工の前の段階で、板接ぎ後数日放置して、天板としての反りを、
なるべく出させた後、1m定規を当てて平らの状態を見ながら、手鉋(かんな)で削り、補正しながら平らを出してゆく作業をやっています。

そして、ほぼこれでよし、となった時点で丸く加工します。

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特注の反り止め金物を嵌めこむための溝を天板裏の左右に掘ります。

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レッグジョイント金物の天板側受け座の加工。
2段階の円の彫り込み。
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型板を使ってトリマーの倣い加工で、
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2段階のマル溝を空ける。
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天板裏の彫り込み加工が終わったところ。

今度は脚側の加工です。
脚の天板にくっつく断面の部分に、9φの垂直の穴を空けなければならないのですが、
脚のような長い材の小口に垂直穴を空ける機械を持っていないので、
正確に垂直穴を空けるためのガイド冶具を作りました。

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これを使って垂直穴を空けます。これでかなり正確に行くはずです。
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うまくいきました。
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金具を脚にしっかり固定するための補強ピンを差し込むための穴。
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締め付けネジを通すための掘りこみ。
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金物とピンを差し込んでしっかり固定。
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うまくいくか確認。
天板側の金物にこの向きで差し込みます。
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締め付けネジを締めてゆきます。
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最後にギュッと締め付けて、
脚はがっちり天板に固定されました。

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by kobo-tan | 2018-04-12 11:36 | 製作過程 | Comments(0)
2017年 08月 22日

ステンレスと木下地を合体



鎌倉S邸の巨大キッチンカウンタートップ。
ステンレスのハカタ産業さんと赤帽の中野さんの予定がやっと合い、
ステンレスと木下地を合体。
ハカタさんのステンレスも、私が作った木下地も、設計の森さんの図面に従って作ってはいるものの、
合わせるまでは、ピッタリ合うかどうかひやひや……

でもピッタリ合っていた。よかった。
今回2600mm四方のコの字型という大きさとともに、解放部分のエッジが「シカル曲げ」という、
7mmの厚みで2段折りになっているので、その薄いエッジ部分を支えるために、
下地の上側は5.5mm合板を、2mmのクリアランスを見て19mm出っぱらかした。
要するにかなり寸法的にシビアな代物だったので、そのエッジが2mmのすき間で、
ピッタリはまっていたのでほっとした。

さあ次は鎌倉長谷の現場搬入、しかも2階だ。

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by kobo-tan | 2017-08-22 16:09 | 製作過程 | Comments(0)
2015年 10月 20日

チークのコックピットテーブル


8/18のブログの続き。
ヨットのコックピットテーブル。

海の上、波に揺られて走るヨットの上ですから、テーブルがぐらつかないように、土台にがっしりと留めたい。


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それで、これを使います。ハンガーボルトとWナット。

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両切りのハンガーボルトに二つのナットをギュッと動かないように留める。

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本体の下側に、M8のボルトに対して6.5mmの穴をあけ、

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こんなふうに、モンキースパナでギュッ、ギュっと半分くらい留める。

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心配性なものでかなりいっぱい留めた。

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同じ場所に穴をあけた土台の板(50mm厚!)を差し込む。

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これで留めてゆきます。ワッシャーとナット。

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こんな感じ。


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完成です。

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パタン、

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パタンと開く。

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by kobo-tan | 2015-10-20 00:37 | 製作過程 | Comments(0)
2015年 08月 21日

これからオイルフィニッシュ




定番の「森さんテーブル」、ひとまず完成。 これから来週末の納品まで、オイルを塗り重ね、磨きます。


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こんな危険なことも、「震えながら」やってます。
手伝いに入ってくれた天野くんが撮ってくれました。

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by kobo-tan | 2015-08-21 11:26 | 製作過程 | Comments(0)
2015年 08月 18日

もうしばらくお待ちください!




突然ですが、鎌倉のSさんから頼まれている自艇ヨットのコックピットテーブル。
とうに本体部分は出来ているんですけども…


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8月に入ってからいつも仕事をもらってる現場監督さんや同業家具屋さんからの店舗や新築住宅の納期の厳しい仕事がどんどん決まってきて、完全に重なってきてしまい、いつも手伝ってくれる仲間もなぜかみんな忙しくふさがっており、毎日のノルマをこなすのでいっぱいいっぱいの状態で、いまちょっと、このチークテーブルに手を出せずにいます。


各パーツはあらかた出来てますので、あとは細かい加工と取り付けなのですが、たとえば、


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このミシン丁番。
これはもちろん実験サンプル。
もう20年近く家具作りやってますが、初めて使う金物で、家具金物は一社で扱ってる金物が電話帳3冊分くらいあったりするのでこういうことはままあり、これをきれいに平らになるように折り畳み天板に組み込むのに、まず、


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こういう型を2種類作らなければならなくて、
そうして慎重に溝を掘り、サンプル板取り付けて動かしてみても動かず、


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こういうふうに正常に動くためには、板と板の支点になっているところの角を、2.5Rほど面取りしなくてはならないということを突き止め、(こういうことはカタログには書いていない) 


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折った時の小口もきれいに納まってることを確かめ、
さあこれで、よし、チークに取りかかれるぞというところまで3~4時間。

作ったことのないものを、しかもチークの高級材で、初めての金物を使いながら作るとは、こんな遅々とした進み方にならざるをえないんです。


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つぎはここから。
天板はすでに角の150Rも取って、取り付ける6枚のミシン丁番のスミもしてありますが、ここは一番目立つところ。失敗は許されません。
この150Rを取るのにしても、150Rの型がなかったので、型作りからはじまって、この4つのRを取るのに何度も何度もトリマーを動かして、かなり時間がかかりました。(それがいちばん確実できれいなアールになるので仕方ない)


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この美しいチーク材で、いちばん美しい木目が最も効果的に現れるように木取をし、配置を考えながらやっています。
時間がないからとたったかたったか進めるなんてちょっとできません。失敗はできません。

真夏の航海には間に合いませんでしたが、もうちょっと涼しくなるまで、もう少し待ってください。
これ、一人親方工房の宿命かと思います。
すみませんが、よろしくお願いします。
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by kobo-tan | 2015-08-18 10:11 | 製作過程 | Comments(0)
2015年 06月 02日

ナラ板脚テーブル 

お久しぶりです。
3月4月と忙しさが続いて更新するどころでなくなり、またブログから遠のいてしまいました。
設計の森さんから、このテーブルは作ってるところもちょっと詳しくのっけてねと頼まれていたのに、今になって申し訳ありません。
かたちと全体のバランスなど、森さんスタイルと言ってもいいナラ板脚のテーブルです。


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まず、これが図面。


<木取り ~ 加工>

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テーブル、もちろんすべてナラの無垢材ですから、まず材料削りから。
無垢家具の加工はここからここから始まります。

ていうか、その前に、材料屋から送られてきた無垢材の厚み、幅、長さ、木目の良しあしと向き不向きを考えて、
この部分を脚に使おうとか、この残りを横桟にとか、これは天板とか、それをまず決めて、大まかに長さと幅を切っておきます。
それを「木取り」と言って、実はここが最初の最重要ポイントで、どんな材で、どんな家具ができるか、だいたいのところが決まってきます。
だからこの時に、材料を余裕を持って多めに用意しないと、「適材適所」がイメージ通りにいきません。
無垢材は自然のものですから、同じ樹種でも色合いや木目の感じはそれぞれに違いますから、それをどういうふうに組み合わせて作るか、
そのへんからはもう設計の領域というよりも作り手のセンスと判断領域で、ぼくら作り手がそれぞれ持っている「基準」に沿って作っていくということになります。

無難に無難にと、こぎれいな色合いと木目でそろえ過ぎると、全体はきれいなんだけど、ちょっと突き板みたいで、
せっかくの無垢のおもしろさがないとか、力強さ、野性味に欠けるとか、判断が分かれるところをひとつずつ決めていくので、いちばん悩ましいところでもあります。
でもここできちんと悩んでおかないと、でき上がった家具に説得力がなくなるのです。
自分はこう思い、こう判断して作ったということを、お客さんにも設計士さんにもはっきり言えることが大切だと思っています。


話、くどいですね。
先、行きましょう。


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手押しカンナ盤で2面を平らに削ったらそこに鉛筆で墨、もう2面を、幅を出せる自動カンナ盤で削って厚みと幅を決めていきます。


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たとえばこれは、2枚の板脚をつなぐ「」の先っぽ。
この細くしたところを、板脚に開けた穴に入れて、さらにこれからこの細い先っぽに穴を開けて、そこに「込み栓」というテーパーをつけた角棒を嵌めてしっかりと留めます。
無垢のテーブルはとても重いので、天板、板脚と部材を組み立て、分解できるようにするための加工です。


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これはホゾ取り盤という機械で、上と下に幅70mmの大きなカッターがついていて、材の上と下を一気にに削って、先程のようなホゾ先の加工に使います。


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角ノミという機械で、「込み栓」を通す穴を開けます。

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テーパーのついた込み栓がビシッと納まるように、穴にも同じテーパーをつけるために角度をつけて掘ります。


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板脚のほうに開ける穴は、型を使って倣い加工ビットで開けます。

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四隅はノミを使って、完全直角になるようにピシッと穴を開けます。


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板脚と天板の接合は、「カチット」という金物を使います。
天板の裏に太いスクリュービスをねじ込んでおいて、この金物を板脚をゲンノウでたたきながら嵌めこんでいくと、
ピタッと吸いつき、しかも、天板の収縮にも、フレキシブルに対応する金物です。
木の収縮は、幅方向で最大1/100動く可能性がありますから、幅900mmの天板では、9mm動く可能性があります。それに対応できる金物です。


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今回、板脚の木口にゆるいアールをつけてほしいという注文でしたので、テーブルエッジビットを使って、アールをつけます。

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こんな感じです。



<千切り>
今回はまた、天板に「千切り」(契り)をつけてほしいということでしたので、その加工の一部始終。

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まず、ウォ―ルナットの薄板を切り出します。

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昇降盤を傾けて、千切りの角度を切りだす。

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6枚+予備1枚の7枚を作る。

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接ぎ加工を終えた天板の、千切りを入れる位置に墨をする。

ここで「千切り」について…
千切りは、機能的には材と材の接ぎ目が切れないように、また、材にすでに入ってしまっているヒビや割れのところに嵌めて、
これ以上割れが進行しないようにするためのものですが、形がこのように可愛いので、天板のワンポイントとして意匠的な意味でも使われていて、
木の接着には、今は二液性の強力なPIボンドというのを使うので、むしろ意匠的な意味合いのほうが大きいと言えます。

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千切りの辺にピタッと沿うような型を作る。

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天板にクランプでしっかりと留める。

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倣い加工のトリマービットを使って掘っていく。

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こんなふうに掘れたら、4つの角をノミで切り取っていく。
これを6回繰り返す。

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それぞれの穴に千切りがぴったりとはまるように、千切りに下側をペーパーで擦って、
千切りが2/3ほど埋まるくらいに調整する。
あとは、当て木を当てがって叩き込み、最後は出っ張りをカンナで削って完全に平にする。
これを6回繰り返す。

千切りの作業は、天板の一番目立つところでもあるので、完全にピッタリとたいらに埋まっていないとダメです。失敗は許されない。
もしここで酷い失敗をしたら、最悪の場合、天板の作り直しです。ですので、慎重に丁寧に、確認を繰り返しながら進めていきます。だからとても時間がかかります。
このテーブルの製作の中でいちばん気を使うのは、テーブル本体ではなく、なくても支障のないこの千切りの加工だというところがちょっと皮肉なところです。



<素地調整 ~ 仮組み ~ 塗装 ~ 組立>

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天板にはカンナをかけますが、ナラ材はこれだけの面積になると木目もうねっていて逆目も多く、なかなかカンナだけでは仕上げるのが難しいので、
ペーパーの120番~180番~240番の順にサンダーと手を使って塗装のための素地調整をします。

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これは一番荒い120番。出る粉もすごいです。

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塗装はオスモのノーマルクリア―・ウッドワックスを使ったオイルフィニッシュ。
天板は最低3回葉塗り重ねるので、仮組み前に一度塗っておきます。

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こんな感じ。


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脚も素地調整。

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脚を立てて、

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仮組み。

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込み栓を叩きこんで、ちょうど頃合いの位置で、余分な長さを切り、調えます。

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込み栓は、左右それぞれ、ナラ材と、ちょっとワンポイントにウォ―ルナット材のも、サービスで作りました。

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天板を裏返し、カチットをきかせて接合。
縦長の貫と真中の横桟には天板に密着するようにステンレスビスを使います。
縦の貫は木目方向なのでほとんど収縮はなく問題ないのですが、横桟は幅方向であり、収縮を妨げるので、
ビス穴にこんな加工をします。

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ビス穴をがた穴にして、ビスが動けるようにしておきます。

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完成形です。
これからまたばらして、オイルを塗り重ねてでき上がりです。


<納品>

納品は引っ越し前で、オーナーさんはいらっしゃらなかったので、ひっそりと置いてきました。
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お、このイケメンは・・・
設計の森さんでした。
おれよりひとつ上なのに髪黒々。

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それにひきかえ完全なるおじさんの製作者でやんス。

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ご注文いただいた中澤さんにはとても喜んでいただいたようで、ありがとうございました。
ブログ掲載がおそくなりまして本当に申し訳ありませんでした。
お使いのテーブルの製作の経緯を、これでなんとなくお分かりいただけたとしたら、とてもうれしいです。
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by kobo-tan | 2015-06-02 12:59 | 製作過程 | Comments(0)
2015年 02月 23日

ガラス落とし込みの建具 ~ フラッシュの場合 




以前、無垢の框扉にガラス落とし込みをするやり方を載せましたが、今回は、ガラスが小さい場合に、フラッシュの建具でやるやりかた。
落とし込みの細工を内部につくりながら芯を組んでいって、ボンドつけてポリ合板をプレス接着するんですが、
あとで押し縁でガラスを固定するやり方よりも手間がかかるものの、でき上がりはガラス周りが表も裏もすっきりしてきれいです。


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真中に150×800mmのガラスがはまるドア。


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その形の芯を組む。
芯と芯の間には、紙芯(ハニカムコア)を敷き詰める。

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左右と下方はまっすぐのくせのな気無垢材に5.3mmほどの巾の溝を突いて三方の枠をつくる。


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上から5mmのガラスを落とせるように5.5mmのべニヤがちょうど入る空洞をつくる。
はさんだベニヤはそのままでプレス接着。


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白ポリをプレスして内側の細い淵には慎重に白テープを貼り調える。


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建具製作のキモ。レバーハンドル・空錠の取り付け。慎重に墨して加工。失敗したら一からやり直し。
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by kobo-tan | 2015-02-23 19:11 | 製作過程 | Comments(0)
2015年 02月 21日

ミラー枠の作り方




前回載せたパイン家具の時に一緒に作った、洗面台上のミラー枠の作り方。

タモ無垢材の板目を長手・妻手(短い方をこう呼びます)プラスαの寸法で切り出し、4本の材料を作る。
留め加工…端を45度にカット。


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その前に…今回のように材の巾がある程度ある時は留め定規の加工精度を確認しておく。
この小正方形がぴったり合うまでテープなどはさみつつ微調整。


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留め定規に延長棒をつけてセット。


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縦横の枠材の長さを0.1mmの単位で合わせるために切っ先までさくっと入るストッパーをセット。


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接続にラメロ(ビスケットジョイント)を入れてボンド接着。
角の養生を柔らかめの木で作りトラックの荷台で使うゴムロープで巻いてゆく。


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ぐるぐるピシッと三重くらい巻いてとめる。


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5mmミラーと3mmミラーマット分の8mmあけて押し縁取付。


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完成形。


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留め先はこんな感じ。
額は留め先くらいしか見られるとこないので、ここはぴったり合ってないとまずい。
合わないところがあったら、サンドペーパーで擦ってでも何しても、合わせるしかない。
合ってないものは渡せないすからね。額のキモですから。

(経年変化の木の収縮で時間がたつと中のほうが空いてくるのはいたしかたない。
ファミレスとかにある額はだいたいそうなってますよね。)

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断面はこんなふうになってます。

額なんか作る時の参考にしてくれるとうれしいです。
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by kobo-tan | 2015-02-21 13:38 | 製作過程 | Comments(0)
2015年 02月 13日

ナラの壁面収納  その2




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抽斗と引き戸を仕込み、オープンボックスを所定の位置へ。
なんだか部屋みたいになってきた。
ぼくの考える、自分のための理想の部屋は、やっぱりこれみたいに、壁の2方にずーっとカウンターが渡っていて、
そこは机にもなり、いろんなものが載っていて、でも面積が広いのでもので埋まってはいなくて、空いているスペースが自由に使える。

キャスター付きの椅子に座って、椅子をゴロゴロ動かしながら、カウンターの少し離れたところにあるものを取ったりする。
残りの2面の壁は、天井までの本棚。もちろん扉なんてついてない。大きな地震が来たら大変なことになるけど、本はいつも見えるところにないと意味がない。


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オープンのボックスの上にはこの幅広い収納が乗っかる。
中段は背板なしで、壁が見えるようになっている。


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これは、別の部屋の、食器棚の下台収納。
抽斗もこれだけあると、最後に目地をそろえながら前板を仕込んでいくのも大変。
完璧に水平を出して直角を確認し、下段 → 上段 → 左サイド という順に目地の3mmのクリアランスをそろえながら仕込んでゆく。
これは時間がかかる。


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その上の天井の下位置に吊るのがこれ。
上が普通の引き戸で、下はこれから3mmの透明アクリルの引き戸を仕込む。透明なので、内部もナラ突き板。
その上に載ってる小さなボックスはそのまた下の左側部分に、ちょこっとくっつく。
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by kobo-tan | 2015-02-13 15:34 | 製作過程 | Comments(0)